WORLD AVIATION JOURNAL

世界中の様々なエアラインを求めて、西へ東へ飛ぶ旅へ。世界のエアライン搭乗記、ホテル宿泊記など。

FLT2.エティハド航空 EY889便 名古屋(中部)→北京(首都)

日本→中国をアラブ首長国連邦の翼で飛ぶ

名古屋〜北京間は2019年11月現在、1日3便が飛んでいて、中国国際航空と中国東方航空が1便ずつ、そしてアラブ首長国連邦のエティハド航空がデイリーで就航しています。厳密には名古屋発、北京経由アブダビ行きなのですが、以遠権区間である名古屋〜北京間のみの利用もできるため、日本から中国までの間をアラブ首長国連邦の翼で飛ぶという、面白い体験ができます。以遠権便は時間帯が悪い便も多いですが、この便も例外ではなく、セントレアを21時15分発、北京には翌0時05分着という深夜便。仕事や学校終わりに利用できるというメリットはありますが、北京には深夜に到着するため、北京に着いてからどう行動するのか、よく計画を立てておいたほうがいいと思います。

出発時刻である21時15分の1時間半ほど前に空港に到着すると、もう残りの便数が少ないからなのか、ターミナル内は薄暗い照明になっていて、セントレアの1日の終わりを告げているようです。夜便のLCCが第2ターミナルに移転したので、余計に閑散としているように感じます。

チェックインの前に展望デッキに出てみました。夜なので、制限エリア内のガラス越しだと反射でうまく撮れないだろうと思ったので、ここで搭乗機を撮影。定位置の15番スポットに駐機しています。

使用機材は787-10で、ビジネスクラス32席、エコノミークラス267席の計299席。成田線は787-9なので、現状、中部からしか乗れない機種です。中部からの787-10の定期便は他にシンガポール航空くらいなので貴重です。

国際線エリアには他にもホノルル行きの機材などが駐機。もう少ししたらオーバーナイトステイする機材が到着し、より賑やかになることでしょう。

チェックインカウンターに行くとなんと他の乗客は誰もおらず、一瞬でチェックイン完了。SEQが204ということで、他の人たちはとっくにチェックインを済ませているようです。


人が少なく快適なラウンジ

ガラガラの保安検査場を抜け、スターアライアンスラウンジへ。エティハド航空はアライアンスには加盟しておらず、独自の提携を結んでいますが、日本ではANAとコードシェアしているということからか、セントレアではスターアライアンスラウンジが指定されます。ラウンジへのエレベーター前にはエティハド航空のバナーも立ててありました。このラウンジはプライオリティパスでも入れますが、もう受付終了となっていました。残りのフライトも少なく、ラウンジもガラガラであろう事はある程度は分かり切っているはずなのに入れないのは残念に思います。

私が入った時点ではエティハド航空と、タイ国際航空の深夜便くらいしか残りの便がないこともあって、かなり空いていました。

食事はパン、おにぎり、スパゲッティなどの軽食が中心です。ドリンクもアルコール類含めある程度揃っています。プレモルのサーバーがあるのは嬉しいです。

夜のフライトなのでここはもちろんビールを頂くことに。


セントレア発着便で最高レベルのキャビン⁉︎

少しゆっくりした後、搭乗開始時刻も近づいてきたので15番ゲートへ。ANAとサウディアとのコードシェア便です。

優先搭乗で機内へと入ります。787はワイドボディ機ではありますが、ボーディングブリッジの接続はL2ドアのみ。ビジネスクラスはAコンパートメントにあるので機内に入ったら左へ進みます。

シートは1-2-1の4アブレストでスタッガードスタイルの「Business STUDIO」。シートは787-9と同じで、前向きと後ろ向きが交互にレイアウトされています。右列と左列はソロシートですが、中央列は前向きになる座席はペアシートにもなるので、スペースの有効活用と利便性が兼ね備えられたよく出来ているシートです。イタリアの高級家具ブランドであるポルトローナ・フラウ社製で、座り心地はもちろん、肌触りも良くて、今回北京までなのが実にもったいないと思いました。こういう座席は長距離線であればあるほど実力を発揮するものだと思います。

大型のパーソナルモニターは18.5インチで、画質も良くとても綺麗です。メッカの位置を常に表示しているところが、アラブの航空会社らしいです。

シートコントローラーは分かりやすいピクトグラムでシンプルです。

サイドテーブルの下には機内誌や安全のしおりなどの冊子類、ヘッドホンが入っていました。

シート周りをあちこちチェックしていたら白いジャケットを着用したフード&ビバレッジマネージャー氏がやって来て、軽い挨拶とウェルカムドリンクのオーダーを取ります。ここはもちろんシャンパンをオーダー。銘柄はフランスのパイパー・エドシック・キュヴェ・ブリュット。しっかりとラベルを見せながら注いでくれるところはさすが一流の航空会社だと感じました。意外とこういうところの所作はエアラインによってまちまちで、入れかたもテキトーな場合も多いのですが、さすがはワールドワイドなエアラインだけに、教育もしっかりされていると感じました。


夜のセントレアを離陸、一路北京へ

ウェルカムシャンパンをお代わりしたせいでほろ酔い気分の中、ほぼ定刻通りにプッシュバック開始。夜9時過ぎということでトラフィックも少なくスムーズに離陸しました。

日本海に出たところで機内食のサービスがスタートします。エティハド航空といえば、ビジネスクラスの機内食はアラカルトで、乗客は自分の好きな時に好きなものが食べられるというサービスを展開していますが、この中部〜北京線は短距離だからか、食前酒と機内食のオーダーは離陸前に取られ、皆同じタイミングで食事が運ばれます。

まずは食前酒のシャンパンとナッツ。銘柄はウェルカムドリンクと同じです。

そして食事が運ばれてきます。短距離区間なのでアペタイザーからデザートまではワントレイでサービスされます。すっかり夜も遅いので照明は暗めの状態のまま。雰囲気のある中での食事となります。

・アペタイザー:ローストチキン、ブロッコリー、赤ピーマン、大根おろし、醤油

・メイン:メバルのポーチ・柚子風味、鮭御飯、舞茸、椎茸、人参、アマノリのソース

・デザート:柚子パウンドケーキ、季節のフルーツ

・パン各種

今回は機内食では普段あまり食べない和食をオーダーしてみました。日本で作っただけに、特にメインディッシュのメバルとご飯は味がしっかりと染み込んでいてとても美味しいです。醤油を何に使えばいいのか分からなくて、結局手をつけませんでしたが、こういう用途不明なものが出てくるところも機内食らしくて楽しいです。あとパンは機内食の楽しみの1つ。種類はこの2種類で固定でした。もう少し選択肢があればいいのにと思いました。

そのあとはコーヒー。小さなクッキーもつけてくれます。


食後はフルフラットと行きたいところでしたが映画でも見ようと思い、リラックスポジションにして楽しみました。

パーソナルモニターはメイン言語には日本語の選択はありませんが、映画やTVには日本の作品や吹き替え、字幕のチャンネルはしっかりと用意されていて、作品案内に「J」の文字があれば日本語に対応しています。観たのは「スパイダーマン・ファー・フロム・ホーム」。

が、シャンパンの酔いも手伝ってうとうとしてしまい、後半はほとんど記憶にありません(笑)


3時間ほどの飛行の後、日付が変わる前に北京・首都国際空港にランディング。大分気温も下がってくる季節なので、どれほど大気汚染が酷いのだろうかと気にしていましたが、街の明かりや空港の照明も綺麗に見えたので、そうでもないようでした。

この飛行機は1時間強のステイのあと最終目的地のアブダビまで向かうわけですが、アブダビまでの乗客は機内で待機となります。ビジネスクラスの乗客はセントレアからの段階で5名ほど。北京で降機したのは私だけでした。皆さん乗り継いでヨーロッパ方面へ向かうようです。

今回は世界トップクラスのサービス水準を誇るエティハド航空と、乗ったことがなかった787-10に乗るという2つの目的が達成できたこと、且つ以遠権路線で日本〜中国間をUAEの翼で飛ぶという不思議な体験ができたことはマニア的にはとても楽しかったです。豪華なシート、食事だけでなく、客室乗務員もグローバルな構成で、さらにサービスホスピタリティも高く、ユーモアに溢れるサービスマネージャー氏とのやりとりも含め非常に好感が持てるフライトとなりました。往路はビジネスクラスでしたが、復路はエコノミークラスなので、どのようなサービスがあるのか、こちらも既に楽しみになってきました。


搭乗日 機種 登録記号
2019年10月29日 B787-10 A6-BMA